この本について
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タイトル:コンビニ人間
著者:村田沙耶香
出版社:文藝春秋
発売日:2016年7月27日
読もうと思ったきっかけ:
この本は僕が大学生の時に話題になっていた本で、当時はほとんど読書なんてしなかったけどなんとなく買ってみて読んだら面白かった記憶がある。内容は全然覚えてない。現在、育休中で抱っこ中や手が空いた時に本を読み漁っていて読む本がなくなったので再読。
要約と感想
子供の頃から普通がわからない主人公、古倉恵子はコンビニでアルバイトをし、「コンビニの店員」という普通を手に入れていた。
しかし世間では30代にもなってアルバイトをしていること、交際経験がないことは普通ではなかった。
ある日、古倉が働くコンビニに白羽という男がアルバイトとして加わった。
この男は特に仕事を覚えることもなく文句ばかり、ついにはバイトを飛んでしまう。
彼は常にこの世界から逃げたいと思っていた。
普通を求める古倉と、自分を守ってくれる存在が欲しい白羽の利害が一致し結婚を考えることに。
ついに普通を手に入れたかと思いきや、これまで普通であった「コンビニ店員」が壊れていってしまう。
この作中の白羽という男、クズ中のクズである。
彼の言動には腹が立つし、古倉さんには絶対に結婚しないことを願って読み進めた。
しかしメンタルが弱い僕はなんとなく彼の気持ちがわからないでもない。
周りの目が怖くて逃げ出したい。
解決に向けて自分の意思と行動が伴わないから人のせいにする。
この点古倉さんの普通を考えず(普通がわからず)、合理性だけを求めて行動する性格が少し羨ましく思ったりした。
おそらく僕は普通の人間なのだろう。
というか普通を演じている
そしてその生活にすごく疲れている。
周りを見ると、普通じゃない人は多い。
だからといってその人を異常者だとは思わないし、誰しもよくない部分はある。
だから周りの目を気にして普通を演じる必要はないのかもしれない。
まとめ:社会人になって読み返すと感じ方が変わる一冊
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学生の頃、読んだ時は古倉さんと白羽をただ不思議な人たちだなぁと漠然と読んでいましたが、社会人になった今読んでみると思わず自分を投影させてしまうような作品でした。
ページ数も少なくおもしろいので、かなり読みやすいと思います。
これから読書を始めようという方におすすめの一冊です!
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